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RURuとは?八幡のハンドメイド店がつなぐ「作る人」と「売る人」

RURuとは?八幡のハンドメイド店がつなぐ「作る人」と「売る人」 企業研究

京都府八幡市美濃山幸水に、ハンドメイド作品を扱う「RURu」という店があります。

2023年夏ごろにオープンした、レンタルボックス形式のハンドメイドショップです。

店内には作家ごとのスペースがあり、さまざまな作品が並びます。

一見すると、「ハンドメイド作品を売っている小さなお店」です。

ところが、RURuについて調べていくと、もう少し違った姿が見えてきます。

作品を作る人がいて、それを買う人がいる。

その間には「販売する」という仕事があります。

  • 写真を撮る。
  • 商品を登録する。
  • 値段を決める。
  • お客さんに見てもらう。
  • 注文を受ける。
  • 梱包する。
  • 発送する。

RURuのような店は、こうした「作る」と「売る」の間に入っています。

今回はRURuをきっかけに、ハンドメイド作品を販売する市場と、そこにある小さなビジネスについて考えてみます。

→「八幡経済圏の注目企業」

RURuはどんな店なのか

RURuは八幡市美濃山幸水にあるハンドメイド雑貨のレンタルボックス店です。

摂南大学の近くにあり、北口のバス停からも徒歩圏内の場所にあります。

2023年7月ごろにオープンし、当時は地域メディアでも開店が紹介されました。

店内には作家ごとのボックスが設けられ、そこに作品を展示して販売します。

ただし、RURuの販売方法は実店舗だけではありません。

現在もminneで作品を販売しており、商品ページには「店頭やライブ配信でも販売」と案内されています。

Instagramも利用しており、作品の紹介やライブ配信など、オンラインを使った活動も行っています。

つまり、

「店に棚を借りて作品を置く」

だけではありません。

実店舗とインターネットを組み合わせて、作家の作品を購入者に届ける仕組みを作っています。

RURuは、実店舗だけでなくオンラインも使ってハンドメイド作品を販売している。

「作る」と「売る」は、実は別の仕事

ハンドメイドを始めること自体は、以前より身近になりました。

材料を買って、自分で作品を作る。

趣味として楽しむのであれば、それで完結します。

ところが、

「せっかく作ったから売ってみよう」

と思った瞬間、必要になる作業が一気に増えます。

例えばネットで販売するなら、作品の写真を撮影しなければなりません。

商品名や説明文も必要です。

値段も自分で決めます。

注文が入れば、購入者とのやり取りが必要になります。

そして梱包して発送する。

売れなければ、SNSなどで作品を紹介することも必要になります。

作品を作る技術と、商品を販売する技術は別物です。

ここに、ハンドメイド市場の面白いところがあります。

「作品を作れること」と「作品を販売できること」は、同じではない。

ハンドメイドをする人は意外と多い

では、そもそもハンドメイドをする人はどれくらいいるのでしょうか。

MyVoiceが2024年に実施したDIY・ハンドメイドに関する調査では、過去1年間にDIY・ハンドメイドを行った人は3割を超えています。

その理由として最も多かったのが「好き・趣味」です。

材料や道具を購入する場所としては、100円ショップやホームセンターなども多く利用されています。

つまり、

「ハンドメイドをする人」

は、必ずしも「ハンドメイド作家として商売をしたい人」ではありません。

むしろ、

「作ることが好き」

という人が大きな母数になっています。

その中から、

「自分の作品を誰かに見てもらいたい」

「少し売れたら嬉しい」

「材料代くらいは回収できたらいい」

「できれば副収入になればいい」

という人が出てきます。

さらにその先に、

「本格的に販売して収入を得たい」

という人がいます。

同じハンドメイドでも、目的はかなり違います。

作る人のすべてが「商売」をしたいわけではない

ここはRURuのような店を考えるうえで重要です。

例えば、本格的にハンドメイド販売をしている人なら、

「毎月いくら利益が出るのか」

を厳しく考えるでしょう。

一方で、趣味として作品を作っている人なら、必ずしもそうではありません。

自分で作った作品が店に並ぶ。

誰かが見てくれる。

知らない人が買ってくれる。

他の作家と交流できる。

そうしたこと自体が楽しみになることがあります。

もちろん、利用料や販売手数料がある以上、売れなければ負担になることもあります。

実際にレンタルボックスを利用した作家の体験談を調べると、「思ったほど売れなかった」という例はあります。

一方で、利益だけを目的としていない人にとっては、販売そのものに別の価値があります。

だから、

「レンタルボックスに出したら儲かるのか?」

だけでは、この市場を十分に説明できません。

レンタルボックスは何を提供しているのか

中小企業基盤整備機構のJ-Net21では、ボックスショップについて、箱型のスペースを貸し出し、販売を代行する仕組みとして紹介しています。

利用者は一定の料金を支払ってスペースを借り、作品が売れた場合には販売手数料などが発生する仕組みが一般的です。

この仕組みの面白いところは、

「自分で店を持たなくても、自分の商品を店頭に置ける」

ことです。

自分で店舗を借りる必要はありません。

店番をする必要もありません。

もちろん、作品を作るだけで勝手に売れるわけでもありません。

それでも「販売を始めるための場所」を、自分一人で用意する必要がなくなります。

ボックスショップは、作家が自分で店舗を構えずに作品を販売するための仕組みの一つ。

RURuは「棚」を貸しているだけなのか

ここまでなら、RURuは「レンタルボックス店」です。

しかし、現在のRURuを見ていると、それだけではありません。

店舗があります。

minneがあります。

Instagramがあります。

ライブ配信もあります。

RURuのブログでは、作品そのものだけではなく、その背景にある「人」や「想い」を届けたいという考え方も発信していました。

これは単なる「棚貸し」とは少し違います。

作家が作品を作る。

RURuが販売する場所を用意する。

店に来た人が作品を見る。

Instagramで作品を知る。

minneから購入する。

ライブ配信で作品を知る。

こうした複数の接点が組み合わさっています。

RURuが提供しているものを一言で表すなら、

「作品を売るための小さな販売環境」

と考えることもできそうです。

AmazonのFBAにも少し似ている

規模はまったく違いますが、考え方としてAmazonのFBAと比較すると分かりやすいかもしれません。

FBAでは、販売者がAmazonに商品を預けることで、保管や発送、カスタマーサービスなどをAmazon側に任せられます。

販売者がすべての作業を自分で行わなくてもよいようにする仕組みです。

RURuとFBAはもちろん同じものではありません。

しかし、

「自分で全部やるのではなく、販売に必要な部分を誰かに任せる」

という考え方には共通する部分があります。

ハンドメイド作家の場合、

「作品を作ること」

に時間を使いたい人がいます。

その一方で、

「写真を撮って商品ページを作って、発送して、SNSで宣伝する」

ことを面倒に感じる人もいます。

この間に入るのが、RURuのような販売場所です。

「面倒」を代わりに引き受ける商売

世の中には、「自分でもできるけれど、誰かにやってもらいたい」という仕事がたくさんあります。

ネットショップの発送代行もそうです。

商品の出品代行もそうです。

Amazon FBAもそうです。

自分でできないから依頼するとは限りません。

「できるけれど、面倒だから任せる」

という需要があります。

RURuも、その一つとして見ることができます。

作家自身が店舗を持つことはできます。

自分でネットショップを作ることもできます。

自分でSNSを運用することもできます。

自分で発送することもできます。

でも、

「そこまでやりたくはない」

という人もいます。

RURuは、その間にある需要を拾っているのではないでしょうか。

小さなビジネスには、「できない」ではなく「自分で全部やるのは面倒」という需要もある。

ただし、作家にとって必ず得になるわけではない

ここは切り離して考える必要があります。

レンタルボックスには利用料がかかります。

作品が売れれば販売手数料も発生します。

作品を作るための材料費も必要です。

売れなければ、作家側から見れば費用だけが残る可能性もあります。

ハンドメイド販売に関する体験談を見ても、

「思ったより売れなかった」

「利用料を回収できなかった」

という事例があります。

一方で、

「利益はそれほど出なくても続けたい」

という人もいます。

ここには、ハンドメイド販売を「商売」として見る人と、「趣味の延長」として見る人の違いがあります。

だからRURuの仕組みを評価するときも、

「作家が儲かる店なのか」

という一つの尺度だけでは判断できません。

作家にとっての「売る場所」という価値

例えば、

自分の作品を店に置いてみたい。

一度、販売を経験してみたい。

ネットだけではなく実物を見てもらいたい。

他の作家の作品も見てみたい。

自分の作品が売れるか試してみたい。

そういう人にとっては、販売額そのものとは別の価値があります。

これは一般的な商売とは少し違う部分です。

「商品を売って利益を出す」

だけではなく、

「自分の作品を市場に出してみる」

という体験そのものにも価値があります。

趣味から小さな商売へ進む途中には、こうした場所が必要なのかもしれません。

「趣味」と「商売」の間にある市場

ハンドメイドを、

趣味
↓
作品を誰かに見てもらいたい
↓
少し売ってみたい
↓
継続して販売したい
↓
副業にしたい
↓
本格的に商売したい

という段階で考えてみます。

すべての人が最後まで進むわけではありません。

むしろ、多くの人は途中のどこかにいるはずです。

RURuのような店が面白いのは、その「途中」にいる人を対象にできることです。

大きな店舗を持つほどではない。

本格的なネットショップを運営するほどでもない。

でも、

「一度売ってみたい」

という人はいる。

そこに小さな市場があります。

RURuがつないでいるもの

そう考えると、RURuがつないでいるのは、

作家と購入者

だけではありません。

「作ること」と「売ること」

「趣味」と「市場」

「個人」と「商売」

の間にも入っています。

これがRURuという店を調べていて、一番面白いと感じるところです。

店舗の規模だけを見れば、小さな店です。

しかし、その店が存在する理由を考えていくと、

「作品を作る人はいる」

「作品を買いたい人もいる」

「でも、その間に販売という面倒な作業がある」

という市場の構造が見えてきます。

八幡にあることにも意味がある

八幡市には、物流施設があります。

製造業があります。

農業があります。

大型商業施設もあります。

今後の開発も進んでいます。

こうした大きな経済活動は目に入りやすいものです。

一方で、地域にはRURuのような小さな事業者もあります。

こうした店は、ニュースになるような大規模な投資をするわけではありません。

しかし、

「この地域には、こういう需要がある」

と考えた人が、その隙間に商売を作っています。

RURuの場合、それがハンドメイドという市場だったということです。

これは八幡の経済を考えるうえでも、意外と面白い視点ではないでしょうか。

→「八幡市の企業一覧」

小さな店を調べると、地域経済の別の姿が見える

地域経済というと、

「大企業が何社あるか」

「大型物流施設がいくつあるか」

「求人が何件あるか」

といった数字から見ることが多くなります。

もちろん、それも重要です。

しかし地域には、

「大きな会社になるほどではないけれど、確実に存在する需要」

もあります。

その需要を見つけて、小さな事業を作る人がいます。

RURuも、その一例です。

ハンドメイド作品を作る人がいる。

作品を買う人がいる。

その間に販売場所が必要になる。

そこにRURuが入る。

こうした小さな経済の積み重ねも、八幡という地域を構成しています。

→「八幡経済圏の経済データ」

これからRURuはどこへ向かうのか

現時点で、RURuが今後どのような事業展開を考えているのか、外部からすべてを知ることはできません。

ただ、これまでの活動を見る限り、

店舗だけに閉じた販売ではありません。

オンライン販売。

Instagram。

ライブ配信。

全国の作家との接点。

こうした要素があります。

もし今後さらに販売チャネルや作家支援の仕組みが広がれば、単なるレンタルボックス店とは違った存在になっていく可能性もあります。

一方で、これはあくまで外から見た可能性です。

RURuが実際にどこを目指しているのかは、公開されている情報だけでは判断できません。

だからこそ、今後の動きも見ていきたい店の一つです。

まとめ

RURuは、八幡市美濃山幸水にあるハンドメイド作品のレンタルボックス店です。

しかし、調べてみると、単純に「ハンドメイド作品を売っている店」と説明するだけでは少し物足りません。

ハンドメイドを作る人は多くても、作品を販売するには別の作業が必要です。

写真を撮る。

商品を登録する。

価格を決める。

宣伝する。

購入者とやり取りする。

梱包する。

発送する。

RURuのような店は、その「作る」と「売る」の間に入っています。

そして、

「本格的に商売を始めるほどではないけれど、一度自分の作品を売ってみたい」

という人にとって、一つの入口になる可能性があります。

もちろん、レンタル料や販売手数料がある以上、すべての作家にとって利益が出る仕組みとは限りません。

それでも、

「自分の作品を誰かに見てもらう」

「実際に市場に出してみる」

という価値があります。

RURuを調べて分かったのは、八幡には大企業や大型施設だけではなく、

「小さな需要を見つけて、それを商売にしている人」

もいるということです。

八幡の経済を知るには、こうした小さな事業にも目を向けてみる。

RURuは、その一つの事例なのかもしれません。

参考にした主な情報

RURu公式サイト・発信
RURu minneショップ
ひらつー「八幡に『RURu』ってハンドメイド雑貨専門のレンタルボックスができてる」
中小企業基盤整備機構 J-Net21「ボックスショップ」
minne「販売者登録から注文を受けたあとの流れ」
MyVoice「DIY・ハンドメイドに関するアンケート調査」
Amazon「FBA(フルフィルメント by Amazon)」

※RURuの現在の料金体系や作家数、店舗運営上の収益構造など、公開情報から確認できない事項については断定していません。

八幡ビジネス通信 編集部

八幡市を中心とした企業・物流・求人・地域経済の情報を調査・整理しています。

物流・運送業界で約16年の実務経験があり、大型トラックによる輸送、倉庫管理、商品配置の改善、業務標準化、安全管理などを経験。

現場経験と公開情報をもとに、八幡経済圏の動きを分かりやすく発信します。

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