八幡市を中心とした地域には、全国的にはあまり知られていなくても、地域経済に大きな役割を持つ企業があります。
大型物流施設の建設が進む一方で、八幡市には以前から製造業や食品関連企業、物流企業などが集まってきました。
このページでは、企業規模だけではなく、地域への雇用、産業としての特徴、今後の変化という視点から、八幡経済圏で注目したい企業を整理します。
企業の移転や新拠点、設備投資、求人などが確認できた場合は、今後このページにも追加していきます。
八幡経済圏で注目したい企業
| 企業 | 分野 | 主な拠点 | 注目ポイント |
|---|---|---|---|
| カツシロマテックス | 製造 | 八幡市川口 | 世界展開する鋼板加工メーカー |
| 日本ルナ | 食品 | 八幡市上津屋 | 京都工場を持つ乳製品・デザートメーカー |
| 東洋食品 | 食品 | 八幡市八幡 | 冷菓・一般食品を製造 |
| YSO Logi | 物流 | 八幡市岩田 | 地域密着型物流から全国輸送まで展開 |
| 都運輸倉庫 | 物流 | 八幡市下奈良 | 関西を中心に全国へ物流網を展開 |
| 京悦食品物流 | 食品物流 | 八幡市岩田 | 食品の配送・保管・製造を手掛ける |
| フードコンシェル | 食品・物流 | 八幡市欽明台 | 食品物流・貿易・物流請負などを展開 |
| 三井不動産 | 物流施設開発 | 八幡市戸津など | 大型物流施設の開発を進める |
カツシロマテックス
八幡市の製造業を考えるうえで、まず注目したい企業の一つがカツシロマテックスです。
本社・工場は八幡市川口東頭にあり、鋼板加工を主力事業としています。
2026年3月時点で本社の従業員数は330人。八幡市内の工場だけでも敷地面積約6万6,000㎡、建物面積約3万1,898㎡、月間生産能力1万トンという規模があります。
さらに特徴的なのは、八幡市だけで事業を完結していないことです。
アメリカ、メキシコ、中国、インドネシア、タイ、インド、ベトナムなどにも生産拠点を展開しています。
建設機械メーカーなどを主要取引先とし、パワーショベルなどに使われるコンポーネント部品を製造しています。
つまり、八幡市に本社工場を置きながら、世界の建設機械産業につながっている企業です。
八幡市というと物流のイメージが強くなりつつありますが、カツシロマテックスのような製造業が存在していることは、地域産業を見るうえで重要です。
今後は設備投資や採用、工場の変化などを追っていきたい企業です。
日本ルナ
食品分野では、日本ルナが注目企業の一つです。
日本ルナは現在、本社機能を東京都に置いていますが、本店と京都工場は八幡市上津屋西久保にあります。
はっ酵乳、乳酸菌飲料、プリンなどの菓子類、チルドデザートなどを製造・販売している企業です。
「バニラヨーグルト」など、全国のスーパーやコンビニで見かける商品を製造していることから、八幡市から全国の消費者につながる食品メーカーという見方もできます。
京都工場は食品安全に関する認証も取得しており、現在も製造拠点として機能しています。
物流施設の増加だけを追っていると、八幡市の産業は「物流のまち」に見えてしまいます。
しかし、日本ルナのような食品製造拠点を見ると、八幡市には製造→物流→販売という別の経済の流れも存在していることが分かります。
東洋食品
八幡市八幡盛戸に拠点を置く東洋食品も、地域に根付いた食品企業です。
冷菓や一般食品の製造販売を行っており、会社の沿革を見ると、戦後から八幡の地で冷菓の製造販売を続けてきたことが分かります。
従業員数は28人と、カツシロマテックスなどと比較すれば規模の大きな企業ではありません。
それでも注目したい理由があります。
地域に長く存在する企業は、その地域の産業の歴史そのものになるからです。
大型物流施設のような新しい動きだけでなく、何十年も八幡で事業を続けてきた企業を記録しておくことで、八幡市の産業がどのように変わってきたのかを後から比較できます。
このサイトでは、こうした企業も「地域経済の構成要素」として追っていきます。
YSO Logi
物流分野では、八幡市岩田西玉造に本社を置くYSO Logiがあります。
近・中距離輸送だけでなく長距離輸送にも対応し、倉庫での一時保管や流通加工も手掛けています。
全国に営業拠点を持ち、八幡市を起点として広域物流につながる事業を展開しています。
大型物流施設が増えると、地域外から大手物流企業が進出してくるケースもあります。
一方で、YSO Logiのように以前から八幡市を拠点として物流を担ってきた企業も存在します。
今後、大型物流施設が増えたときに、こうした地域企業との取引や物流ネットワークにどのような変化が出るのかは、八幡経済圏を見るうえで面白いポイントです。
都運輸倉庫
八幡市下奈良に本社を置く都運輸倉庫も、地域の物流を支える企業です。
関西を中心に全国への輸送ネットワークを持ち、雑貨、常温食品、精密機器、重量物、工業製品、建築資材など幅広い荷物を扱っています。
同社は創業から長く物流事業を続けており、ドライバーや現場スタッフを企業の重要な人材として位置付けています。
八幡市で大型物流施設が増えることによって、物流業界全体の人材需要がどう変わるのか。
その変化を見る際には、新しく進出する企業だけでなく、既存の物流企業の採用や事業拡大も合わせて見る必要があります。
京悦食品物流
八幡市岩田西玉造に拠点を置く京悦食品物流は、一般的な運送会社とは少し違った特徴を持っています。
食品の配送だけでなく、保管管理や製造にも関わっています。
近畿一円を中心とした配送に加え、協力会社とのネットワークを利用して全国配送にも対応しています。
食品物流は、一般的な物流施設とは違い、温度管理や品質管理などが重要になります。
八幡市周辺には食品関連企業や食品物流企業が複数存在しているため、今後は「物流」という大きな括りの中でも、どのような物流が増えているのかを見ることが重要になりそうです。
フードコンシェル
八幡市欽明台中央に本社を置くフードコンシェルも、食品と物流をまたぐ企業です。
食品物流請負、輸出入貿易、第一種利用運送、軽貨物運送などを手掛けています。
主要取引先には食品・小売・家具など複数分野の企業があり、物流だけでなく、物流に付随するサービスまで事業領域を広げています。
八幡市の物流産業を考えるとき、「トラックを走らせる会社」だけを見ていても全体像は分かりません。
保管、流通加工、貿易、配送、コントラクトなど、物流の周辺にどんな仕事が存在するのかを見る必要があります。
こうした企業の動きも今後追跡していきます。
三井不動産
八幡市に本社を置く企業ではありませんが、今後の八幡経済圏を考えるうえで三井不動産も外せない企業です。
八幡市戸津水戸城では、三井不動産と日鉄興和不動産によるMFLP・LOGIFRONT京都八幡の開発が進んでいます。
Ⅰ期は約7万8,000㎡、Ⅱ期は約16万1,000㎡の延床面積を予定しており、合計すると24万㎡を超える大型物流開発になります。
Ⅱ期については、三井不動産が2026年7月に公表した計画で、2026年11月の着工、2028年9月の竣工予定となっています。
これは単に「大きな建物ができる」という話ではありません。
物流施設が完成すれば、テナント企業、物流事業者、ドライバー、倉庫作業員、設備管理、警備、清掃、周辺サービスなど、さまざまな企業や人が関わる可能性があります。
八幡市の企業を見るとき、地域に本社を置く企業だけでなく、地域に大きな投資を行う企業も追う必要があります。
八幡経済圏では「企業の数」だけを見る必要はない
八幡市には多くの企業があります。
ただし、企業一覧を作るだけでは、地域経済がどう動いているのかは見えてきません。
例えば、
企業が進出する
↓
設備や物流施設が増える
↓
求人が増える
↓
人が働く
↓
住宅・飲食・小売・交通などの需要が生まれる
という流れがあります。
反対に、企業の撤退や工場縮小が起きれば、その逆方向の変化が起こる可能性があります。
八幡市では現在、地域未来投資促進法に基づく基本計画もあり、工場などの新設・増設や設備投資を行う事業者に対する支援制度が用意されています。企業誘致や設備投資の動きは、今後も追跡する価値があります。
このページで今後追っていくこと
「注目企業」は、一度作って終わりのランキングにはしません。
今後は次のような変化を確認した企業から情報を追加していきます。
- 新工場・新倉庫の建設
- 設備投資
- 新規事業
- 大型求人
- 従業員数の変化
- 拠点の新設・移転
- 企業同士の連携
- M&Aやグループ化
- 地域との取り組み
- 大型物流施設との関係
- 八幡経済圏への新規進出
特に重要なのは、「企業がある」という状態から、「企業が地域で何を変えているのか」へ視点を移すことです。
八幡市には、世界市場につながる製造業もあれば、全国へ商品を運ぶ物流企業、地域に根付いた食品企業もあります。
さらにこれから大型物流施設が加わります。
こうした企業の動きを追い続けることで、八幡経済圏がどの方向へ変化しているのかが見えてくるはずです。
このページは企業の変化に合わせて随時更新します。

